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2023.04.20 崩れた石垣を積みなおしました!石垣の歴史と利点も合わせてご紹介!

2023年4月 生産部栽培日記

山のみかん畑にはなくてはならない石垣。


有田市の山を見渡すと、石垣でできた階段のようなみかん畑が沢山あります。

有田のみかん畑、階段のようになっています

このブログを書くときに、「石垣っていつからあるんだろう?」と気になって

みかんの歴史に詳しい秋竹会長に聞くと、

1600年代にはここ有田で石積みをしていた記録があるとのこと…!

起源は明らかではありませんが、1600年代(江戸時代!!!)には、有田地域で石垣を作っており、

少なくとも400年前から現在に至るまで、大規模な石積みによる階段園を築いていたそうです。

初めて知ったときは驚きでした。今から400年以上前に積まれていたものが今も残っているってすごいですよね。

でも、「なぜ江戸時代の人たちは、わざわざ石垣作ったのか?」という疑問が出てきました。

調べてみるとそれは、有田の地形が関係しているそうです。

有田は平地が少なく急傾斜地が多いため、農作物を育てることができる場所が限られていました。

これを乗り越えるために石積み階段園が作られ、農作物を植える場所を増やしたわけです。

平坦な場所が増えています

元々、石積み階段園を作った大きな理由は、急傾斜地の崩落防止と平地の確保などだったのですが、

みかんが石垣での栽培に適していた品種だったため、現在まで残り利用され続けています。

そんな長い歴史を持つ石垣がところどころ寿命を迎え、崩れてしまっているのです。

なだれ落ちるように崩れてしまっています

石垣はコンクリートなどで固定している訳ではなく、
どこにでもあるような石を重ね合わせて、絶妙なバランスで積まれています

絶妙なバランスで積まれいます(上の写真の完成形)

適当に積んでもすぐ崩れてしまうのですが、
生産部は石積みの技術を身につけ、石垣を積みなおすこともやっています!

石垣積みの流れはざっくりこんな感じ。

① 崩れた石をすべて回収し積みやすいように整備します

主任の古田さん 崩れたところを整備します

② 「ぐり」という小さめの石を奥に詰めながら、石を積んでいきます

奥側にぐりをいれながら石を積んでいきます

③ 最後に土をかぶせ固定して完成!

土で固定します

重い石を持ったり、スコップで大量の土を掘ったりと結構重労働です。

また石垣のある山畑は急斜面なので、作業性がよくなったとはいえ、足にきます。

それでも石垣を積む理由は、石垣にはいいことが沢山あるからです。

・農作業場所が平坦になり、作業効率上昇

・水はけがよく、糖度の高いみかんができる

・日光が石垣に照り返すことにより、光合成量が増加しみかんの着色促進

などなど…!

石垣のある畑にみかんを植えると、利点が沢山あり、何よりおいしいみかんができやすい環境になっています!

おいしいみかんができやすい環境!

また、有田のみかん畑を持続的に、残していくためにも大切な作業です。

石垣積みの作業は体力と根気と集中力が必要ですが、積み終わった後はやって良かったと達成感があるので、これからも石垣積み頑張ります!

●この記事を書いた人 増田 恭子

増田 恭子

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入社4年目。生産部生産課所属。 農業とみかんが好きで大阪から有田へ! 早和果樹園生産部の一員として、日々みかんの栽培に携わっています。 生産部の取り組みやみかんのあれやこれやについて、現場から発信していきます🍊
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