お知らせ
2020.06.27 生産部-栽培日記- マシン油でミカンハダニ退治
早和果樹園は有田みかんの生産・加工・
販売を手掛ける6次産業化の会社です。
皆さんこんにちは。
早和果樹園の青山です。
今回の生産部栽培日記は
「マシン油でミカンハダニ退治」
の様子をお伝えします。
本題に入る前にマシン油、
ミカンハダニについて説明します。

今回作業を行うのは久保くんと太田くん。
写真の久保くんは入社3年目の23歳。
消費税が5%になった平成9年生まれです。

梅雨の時期は雨の合間をみて計画的に作業を行わなければいけません。
まずは調合から。計量カップを使用し正確な倍率で希釈します。

水が入ったタンクにマシン油を投入し、しっかりかき混ぜます。

しっかり混ぜたらエンジンをかけて加圧します。
マシン油、ミカンハダニって何か
よくわからないですよね
ここで詳しくご説明します。

※マシン油
機械油とも呼ばれる石油から
精製した殺虫剤の一種。
※ミカンハダニ
体長0.5mm程度のダニの一種。
5月~梅雨明け、
9月~10月に急増しやすい。
葉や果実の汁を吸い、
葉に多発すると葉が落ちてしまい
樹の生育に悪影響がある。
果実が色づき始めた時期に多発すると
吸われた部分が白くなり、
商品価値が低下する。
今回行う油を使用した
害虫駆除は江戸時代から
行われていました。
その方法はまず、水田に鯨油
を注ぎ、水の表面に油
の膜を作ります。
次に、竹などを使って
稲を叩き害虫を落とします。
落ちた虫は油が体に
付着し窒息死します。
昆虫は口で呼吸するのではなく、
体の側面に10対ある
気門という器官で
呼吸を行います。
鯨油を用いたウンカ類の駆除、
マシン油を用いたミカンハダニの
駆除も原理は同じ。油をまくことで
気門を塞ぎ、窒息死します。
ミカンハダニは昆虫ではなく
クモに近いグループに属しますが、
気門で呼吸するのは昆虫と
同じなので油を使用した防除ができます。
ミカンハダニは成長サイクルがとても早く
卵から孵化→幼虫→若虫→
第二若虫→成虫→卵を生む
というサイクルを年間12回以上行います。
そのため、薬剤耐性が付きやすく、
以前使用した農薬が効かなくなった。
ということがあります。
多くの殺虫剤は中枢神経系に作用
して殺虫効果を示しますが、
マシン油は呼吸という全ての
生物に共通する部分を阻害し
殺虫するため害虫に抵抗性が
つかないと言われています。
さらに、虫の体全てを覆わない
と効果がないため体の大きい昆虫や、
口で呼吸をする哺乳類など他の
生物への影響が少ない優れた殺虫剤です。
お勉強は終わりにして
畑に戻りましょう。

もう散布が始まっていますね。
散布しているのは太田くん。
入社5年目で私青山と同期入社。
エンジンで加圧しているため薬剤が勢いよく、
霧状になり樹にまんべんなくかかります。
まずは樹の上側。

次は下から。ミカンハダニは葉の裏にもいるため上からだけでなく、
樹の下からもかける必要があります。ミカンハダニの体表を
油で覆わないといけないため丁寧に散布します。
早和果樹園生産部は食の安全や
環境保全に取り組む農場に
与えられるJGAP認証を取得しています。
JGAPでは使用した農薬の記録、
環境への負荷が少ない
農薬散布計画、出荷前の残留農薬検査
などが求められます。
詳しくは下の画像をクリックし、
日本GAP協会ホームページをご覧ください。

太田くん、今回の作業の
感想と、みかんの生育はどうですか?

梅雨の中、晴れを見つけての薬剤散布だったので、
せかせかしていつもより大変でした。
とても暑かったのですが、ハダニ対策として
葉の裏まで散布しないといけないので
丁寧に作業するように心がけました。
今年のみかんは生理落果もほどよく
落ちてくれたので肥大がよく、
順調に育っています。
ありがとうございます。
おいしいみかん楽しみにしてます!
◯本年度の生産部とみかんの1年について◯


今年も8月ごろから早和果樹園生産部が作る
新林みかんの予約販売が始まります。
お楽しみに!

最後にお知らせ!
6月24日から30日まで
年に一度の決算謝恩祭
開催中です。
今年は早和果樹園創業40年、
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ご確認ください。

最後までお読み頂きありがとうございました。
記事:青山
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